さい帯血とさい帯血移植

お母さんと赤ちゃんを結ぶへその緒を「さい帯」と言い、さい帯と胎盤の中に含まれる血液を「さい帯血」と言います。さい帯血は造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)をたくさん含んでいるので、正常に血液を造れなくなった患者さんに移植することで、血液を造る力を回復させることが期待できます。これを「さい帯血移植」といいます。

公的さい帯血バンクとは

公的さい帯血バンクは、白血病をはじめとする血液疾患などにより「さい帯血移植」を必要とする患者さんのために、妊婦さんからさい帯血を集め、患者さんの移植に使えるようにするための調製・保存・検査と、移植病院への引き渡しを行っています。

提供の流れ

出産する産科施設を選択
公的さい帯血バンクと提携している産科施設では
さい帯血の提供が可能です。
同意書記入
出産施設のスタッフからさい帯血バンクの説明を受け、
さい帯血を提供することを決めたら同意書を記入します。
さい帯血採取
出産後、赤ちゃんとさい帯が切り離された後に、
さい帯と胎盤に残っているさい帯血を採取します。
赤ちゃんとお母さんに痛みは全くなく、
出産の経過にも影響はありません。
母体血の採取
感染症等の検査を行うため、分娩前後にお母さんの体調を
確認する検査と合わせて採血(約10mL)します。
保存するさい帯血の検査
採取したさい帯血はさい帯血バンクに搬送され、
さい帯血に含まれる細胞数や感染症などの検査を行います。
さい帯血の調製保存
基準を満たしたさい帯血のみ
移植用に調製し凍結保存します。
健康調査
健康調査票が産後4か月以降に送られます。
お母さんと赤ちゃんの健康状態を確認します。
提供準備 完了!
移植を希望する患者さんから申し込みされるまで、
最大10年間液体窒素の中で保管されます。

データで見るさい帯血バンク

これは何の数? くわしくはをクリック

全世界で見た
日本のさい帯血供給数

世界でのさい帯血供給数の半数以上が日本国内で、多くの患者さんがさい帯血移植を必要としていることがわかります。

1年間で採取・保存される
さい帯血の数

1年で採取されるさい帯血は約20,000本ですが、その中で基準を満たして保存されるさい帯血はわずか約2,500本。急速な少子化の進行に伴い、さい帯血の確保が難しくなっています。これからも安定的に患者さんの元へさい帯血をお届けするために、公的さい帯血バンクへのさい帯血の提供にご協力をお願いします。

さい帯血の提供ができる
産科施設の数

造血幹細胞事業広報誌 BANK! BANK!

MOVIE

BANK!BANK!vol.27
「さい帯血がつなぐ命」
もうすぐママになるあなたへ。
〜さい帯血提供のお願い〜