一人でも多くの患者さんを救うために
骨髄の中で血液を造る細胞です
細胞分裂を繰り返し自分自身と全く同じ“造血幹細胞”を複製し、そのうちいくつかの造血幹細胞がそれぞれ「赤血球」「白血球」「血小板」に変化し、血液となって体の中を流れていきます。
造血幹細胞から「赤血球」「白血球」「血小板」が正常に造られなくなる病気です。重度の貧血や感染症、出血が止まらないなど様々な症状が現れます。
白血病など重い血液の病気と診断される人が、1年間に約1万人います。
正常に血液を造れなくなった患者さんに、ドナーから採取した健康な造血幹細胞を移植することで、正常に血液を造る力を回復させることが期待できます。
造血幹細胞移植は3種類
造血幹細胞は、通常骨髄にありますが、白血球を増やす薬を投与したときに骨髄から全身の血液(末梢血)中に流れ出します。また、赤ちゃんとお母さんを結ぶさい帯(へその緒)と胎盤を流れるさい帯血にも含まれます。
骨髄移植 | 末梢血幹細胞移植 | さい帯血移植 |
---|---|---|
患者さんと適合してから コーディネートを開始し 合意後入院、採取 |
出産時に 採取し保存 |
|
骨盤にある 大きな骨(腸骨) から採取 |
腕の血管※ から採取 |
さい帯 (へその緒) から採取 |
移植をするためには患者さんとドナーのHLA型と呼ばれる白血球の型を合わせる必要があります。血の繋がりがない人とは数百から数万分の1の確率でしか一致しません。
骨髄(こつずい)バンクは、白血病をはじめとする血液疾患のため「骨髄移植」などの造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)移植が必要な患者さんと、それを提供するドナーをつなぐ公的事業です。
公的さい帯血バンクは、白血病をはじめとする血液疾患などにより「さい帯血移植」を必要とする患者さんのために、妊婦さんからさい帯血を集め、患者さんの移植に使えるようにするための調製・保存・検査と、移植病院への引き渡しを行っています。
HLA型が適合するドナーを見つけるためには
多くの方の骨髄ドナー登録と
多くのさい帯血の提供が必要です。
骨髄・末梢血幹細胞の提供の
内容を十分に理解している方
18~54歳で健康な方
(提供できる年齢は20~55歳)
体重が男性45kg以上
女性40kg以上の方
全国6ヵ所の公的さい帯血バンクと提携している109ヵ所の産科施設で、出産時にさい帯血を提供できます。(2023年9月末現在)
非血縁者間では若いドナーからの提供の方が移植成績がよく、また、健康上の理由によるコーディネートの終了が少ないことから、特に20~30代の方に骨髄バンクのドナー登録をお願いしています。
さい帯血は出産時にしか採取できませんが、コロナ禍の影響もあり年々出生数は減少しています。一方、移植用のさい帯血供給数は過去5年間大きな増減はなく横ばいです。今後も安定的に患者さんの元にさい帯血を届けるために、さい帯血の提供をお願いします。
いま、ドナーを待っている患者さんがいます
骨髄バンクについて子どもが生まれてくるときにしか救えない命があります
さい帯血バンクについて